考古学とは | ||||
考古学と歴史学 | ||||
歴史学は、人々の遺した文字による記録である「文字史料」を基にして研究を進める学問。 考古学は、人々の遺した「物的資料」を基にして研究を進める学問。 考古学を歴史学の一分野とする立場と、人類学の一分野とする立場がある。 日本では、歴史学の一分野とする考えが主流。 |
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考古学の方法 | ||||
層位学 資料が出てきた位置と層から、資料の「新旧」を判断する方法。 発掘調査の時に、土の堆積から時期の違いを分類する方法。 型式学 資料そのものがもっている色々の特徴から,資料の推移を考える方法 それぞれのモノの違いを比較・分類する方法。 考古学による編年決定 この二つの方法を組合せて資料の年代を決めることが出来る。 その結果、さまざまな遺物や遺構の編年がなされ,編年を基にしてさまざまな方面の調査や研究がされることになる。 |
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考古学による年代決定 | ||||
考古学で一般的に利用される年代 | ||||
1:相対年代−相互の新旧関係 遺物・遺構・遺跡の型式から型式学(typology)によって変遷の状況をつかみ,層位学(stratigraphy)によって新旧関係を検証するもので,両者を総合して相互の新旧を決めるものである。 このため調査・研究の初期には,日本では貝塚,西アジアではテル(遺丘),ヨーロッパでは洞窟遺跡というような多くの層が重なっている遺跡が競って調査された。 広域火山灰を利用して広い地域に亙る相対年代を出すこともある。 2:絶対年代−数字として出される年代 3:理化学的年代−自然科学的方法による年代 年輪年代法 炭素14年代測定法 など 4:暦年代−究極に目指す年代 |
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考古資料について | ||||
1:考古資料(こうこしりょう)とは | ||||
考古資料とは歴史を考察する一次資料(実物又は現象に関する資料)のうち、遺構・遺物など考古学的発見によって得られた資料、また考古学が対象として取り扱う資料の総称で、物質のうえにとどめられた人間活動の痕跡のすべてをさす。 |
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2:考古史料の特質 | ||||
古資料をとくに文献資料と比較した際の特質として、以下の点が挙げられる。 @文献資料には作意を含む非事実が書いてあることもあり、誤字や誤りもおこりえる。 それに対して考古資料は基本的に「ウソをつかない」。 どんな破片であっても基本的には「真」である。 考古資料は「寡黙な正直者」と言える。 A古い文献ほど中央側、体制側、有力者側、に偏る傾向がある。 それに対して考古資料には片寄りがなく、「平等である」。 B自然科学の発達とその提携とによって、花粉化石、細胞化石、寄生虫卵、脂肪酸、DNA、 放射性同位体の割合など「目に見えない考古資料」も増加している。 |
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考古資料の種類 | ||||
1:遺跡 | ||||
過去の人々の生活の痕跡がまとまって面的に残存しているもの、および工作物、建築物、土木構造物の単体の痕跡、施設の痕跡、もしくはそれらが集まって一体になっているものを指している。 すなわち、過去における人の活動の場所が遺跡である。 @人が住んでいたところ 集落遺跡、都市遺跡、貝塚 A祈り祭ったところ 祭祀遺跡 B宗教遺跡 寺や神社、神殿のあとなど。 C生産遺跡 ものをつくったあと (製塩遺跡・製鉄遺跡・水田遺跡など。 D交通遺跡 道や港あと E死者を葬ったあと( 墓地遺跡・古墳 F墓以外で意図的に何かを埋めた遺跡 経塚、銅鐸埋納遺跡など |
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2:遺構 | ||||
遺跡を構成する不動産的要素。(動かすことが出来ない遺跡) 柱の跡や集落を囲む濠の跡など。 |
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3:遺物 | ||||
遺跡を構成する動産的要素。(動かすことが出来るもの) 各種の道具、道具をつくるための道具、燃料、さらに、食用や道具を作る材料としてもちこんだ動植物の遺体、廃棄された貝殻・魚骨・獣骨、糞石(人のフン)なども遺物にふくめる。 |
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4:遺跡に堆積した層 | ||||
整地などにより人が築いた層、遺物の堆積した層(遺物包含層)など。 |
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5:人の遺体(人骨) | ||||
化石化したものは化石人骨と称する。 |
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標式遺跡(あるいは標準遺跡) | ||||
考古学上の、遺構、遺物又はその一連となる関連性の集合として定義される特定の型式、形式、様式、あるいは、年代、文化期、文化層の命名、簡単に言えば時期区分名命名の契機を与えた遺跡、あるいはその基準となる遺構、遺物が検出された遺跡自身のことをいう。 |
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参考文献・資料 | ||||
「日本考古学事典」 (三省堂 2002) 田中琢・佐原真著 |
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参考リンク | ||||
Yahoo 考古学 奈良県立橿原考古学研究所 島根大学考古学研究室 |
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